第5回 敵の敵は、味方?
あなたの町にラーメン屋さんって、1軒だけですか?
前回はスペシャリストとして活躍している仕事仲間の中で、コーディネーター的
な仕事が多いことを書きました。では同業者は競合することが多いので「敵」って
ことでしょうか?
一般的に競合するということは「敵」と思われがちですが、ライバル的な存在っ
ていうのは、フリーで仕事をする上で、モチベーションを保つ意味でも重要。いっ
しょにプロジェクトを進めるわけではなくても、ライバルがいるといないでは、き
っと「心の強さ」と「仕事の質」が違ってくるのだと思います。だから「競合する
ライバル」は「味方」と言い切れなくても、フリーランスで仕事をする上で、自分
にとって重要なポジションにいると人だと感じています。
エピソードをひとつ。私の仕事について「加戸さんは○○さんの仕事を侵略してい
ますよね」と言われたことがあります。心外でした。攻め入って仕事を奪い取って
いるのではなく、自由競争の中で仕事を得ることもあれば、逆に失うこともあるの
です。ある一定の地域に一業種一業者で、新規参入が「侵略」というのは納得でき
ません。それはおかしな話です。例えばラーメン屋さんが1軒あったのに、2軒目が
開店すると、味を競い合う、サービスを競い合う・・・といった具合に、切磋琢磨
して、それぞれが発展していき、顧客によりよいものや選択肢を提供できるのでは
ないでしょうか?
またフリーランスの仕事は、急に仕事ができない状況になったときに取引先に迷
惑をかける可能性があるということを考えるとき、「ライバル」のもうひとつの側
面として、一番頼りになるのが同業者(ライバル)なのです。長年仕事をする中で
取引先に迷惑をかけないようにするための担保としても、同業者とのつながりを大
切にしないといけない・・・と考えています。
だから、敵の敵が味方ではなく、敵も味方。(次回につづく)
(Planning Office Unison 加戸佐織)
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